サラブレッドの競走馬としての寿命は非常に短く2、3歳からレースに出るようになり、牝馬なら繁殖のため5歳くらいで引退してしまいます。
牡馬も同じく5,6歳で引退してしまうサラブレッドが多いです。
競走馬は、引退後、繁殖牝馬、種牡馬となります。
生まれ育った北海道に帰り、繁殖牝馬、種牡馬として暮らします。
繁殖として働くことのない馬は養老牧場という牧場で余生を過ごします。
しかし、残念なことに全てがそういった幸せな余生を過ごせるわけではありません。
幸せな余生を過ごせるのは、ほんの一握りのサラブレッドだけなのです。
競技中に怪我をして引退した馬は、故障箇所によっては予後不良となり安楽死させられます。
怪我をしていないサラブレッドでも、処分される馬はとても多く、例えば三歳未勝利馬(三歳でのレースで一度も勝つことが出来ないでいるサラブレッド)などは、その年の10月末までに1勝も出来なければ、もう中央競馬では出られるレースがないため、障害レースをさせるか地方競馬に移籍するかなど先を考えなければいけません。
しかし、実際にはほとんどの馬が三歳で引退した後、処分されてしまいます。処分=動物園などの食用となります。
サラブレッドは走るために生産され、走ることが出来なくなると処分されてしまうのです。
人間の勝手で作られ、人間の勝手で殺されていくことに疑問を持った人たちが、引退後の馬の牧場を作ったり、寄付を集めたりしているそうですが、未だほとんどのサラブレッドが処分されています。