競走馬が誕生するまで

競走馬は、血統を研究して繁殖します。

大きな牧場では、掛け合わせ方をパソコンで計算し、シュミレーションするほどサラブレッドは血統が大事なのです。

2月から7月あたりまでが繁殖期であるため、繁殖牝馬を持つ牧場ではこの間に種付けが行われます。

馬の妊娠期間は11ヶ月ほどで、タイミングが早ければ12月、遅ければ5月頃に生まれます。

その後、離乳までは母親と共に暮らし、徐々に訓練が始まります。

まずは、鞍をつけることなどに慣れて行きます。

1歳を過ぎたら実際に人を乗せて走り、2歳になるころには本格的な調教が始まります。

サラブレッドは、繊細なため、本来は大きな音が苦手です。

ゲートイン(走るためにそれぞれの枠に収まること)することですら、怖がります。

「ゲートが開いたら走る」というのも、徹底して調教するから出来ることです。

サラブレッドは早ければ2歳、一般的には3歳でデビューしますので、2歳のうちに適正を判断してから、トレーニングセンターに入ります。

トレーニングセンター(トレセン)では、本格的な訓練が始まります。

性格などで、どうしても競走馬となれないサラブレッドもいます。

その場合は、乗馬用として働くことになります。

元々、何か疾患があり競走馬になれない馬は幼いうちに処分されてしまいます。

また、どうしても気性が荒い雄の場合には、去勢されてしまいます。

去勢した馬のことをせん馬と言い、引退後、繁殖が出来ないなどの理由からクラシックレースの中には出られないものあもります。